痛みに配慮した治療
痛みに配慮した矯正治療を心がけています

治療中のストレスを解消するため、当院では痛みに配慮した治療の取り組みを行っています。
ワイヤー矯正の場合「強く引っ張ると早く矯正できる」と思っている方が多いかもしれません。しかし実際には、弱い力でも歯は充分に動きますし、強すぎる力は、歯の周りの組織にダメージを与えてしまい、かえって歯の動きを遅くしてしまうことも判明しています。
またマウスピース矯正は痛みの度合いが少ないと言われており、適応する症例は限られますがそのような選択肢もあります。

力の弱いワイヤーからスタート
たとえば、治療初期の段階は可能な限り弱い力で歯の移動を行うために、できるだけ細くて柔らかく歯への負担を考えたワイヤーを使用します。痛みの感じ方は個人差がありますが、ワイヤー調整後、2~3日程度で治まる傾向があります。
万が一、治療中に口内炎ができた場合は、痛みを抑えるためのワックスをお渡ししています。
適切なステップを踏み、歯や顎の骨に負担をかけない
歯並びがガタガタしている状態の場合は、それを治してから、歯の全体が顎の正しい位置にくるように動かしていきます。このように適切なステップを踏んで効率よく動かすことで、負担や炎症の度合いが抑えられ、痛みが出にくい治療を実現しています。
●痛みを感じにくい子どもの矯正
大人と子どもで同じ治療をしても、子どもの方が歯が動く際の痛みを感じにくいです。さらには、1期治療で良い結果が得られると、中学生の時期に始まる2期治療を行う時の負担が大きく削減します。早い時期に治療を始めることが、なるべく痛みを感じずにきれいな歯並びを手に入れるコツだといえます。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。 その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。